シティー ハンター 二 次 小説。 シティーハンター

シティーハンター

シティー ハンター 二 次 小説

ハァ…、ハァ…、ハァ…。 (しつこい奴らだわ…) 室外機の音や、飲食店の雑音が聞こえる中 狭い路地裏で、自分の息使いだけがやたらと大きく響く。 自分の息使いに合わせて、 買ったばかりのシンプルなショートブーツの中の足が ジンジンと悲鳴を上げる。 『ちゃらちゃらした格好はするな』 その撩からの言いつけは守っているものの できる限り女性らしい服装をしたい。 と、最近槇村香は思うようになった。 それはもちろん。 仕事上のパートナーであり、香が恋焦がれる冴羽撩に 少しでも『かわいい』と思ってもらいたいからだ。 しかし、自分の中の『オンナ』を意識した罰があたったのか。 ストレッチの効かないこのミニのスカートは、予想外に動きにくい。 ブーツの中は、きっと血まみれだ。 足の痛みの感覚に、全身が支配されそうだ。 (…大丈夫。 …落ち着け。 切り抜けられるわ。 ) 路地裏に雑然と置かれた、ビールケースの陰に隠れて 香はそう思う。 撩がいつも言っていた。 『どんな時でも冷静に客観的にいられる自分をなくすな』 撩のような沈着冷静さ、余裕は持てないけれど。 息苦しさと痛みの中でも、作戦を立てる頭はなくさない。 (だって、私は撩のパートナーなんだから。 ) 追手は二人。 裏の世界のナンバーワンの座を狙って、冴羽撩のパートナーの香を捉えようとしているのだ。 こんなことは、いつもの事だ。 撩のいる愛しい我が家まで、こいつらを連れてくるわけにはいかない。 でも、1人で戦うには歩が悪い。 おNEWのブーツを台無しにされたイライラから、 木端微塵にしてやりたいけど。 こんな昼間の新宿の路地裏で、手榴弾を使う訳にもいかない。 (先週の、足掛けトラップを使って逃げ切るか。 ) 先週のあれはなかなかだったと自分でも思う。 撩だって珍しく褒めてくれた。 香は、ショルダーバックの中から、トラップ道具を取り出し 急いでトラップを仕掛ける。 もたもたしてはいられない。 追手はすぐ来る。 最後の仕掛けをかけようとする視界の隅に、追手の影が見えた。 (ダメだわ!間に合わない…!) …そう思って身を固くしたのと、銃声がしたのは同時だった。 「……香ちゃん、途中まで良かったんだけどなぁ~。 」 聞きなれた声がして。 うずくまりギュッと閉じていた目をおそるおそる開くと …目の前に撩が立っていた。 大きな身体。 薄暗い路地で。 さらに逆光で。 表情は良く見えないが、薄く口元が笑っているのが見える。 撩の後ろでは、追手が段ボールとゴミ箱に頭を突っ込み、ぐったりと伸びていた…。 撩は、うずくまる香に手を貸し立ち上がらせると、 何も言わず、ガシガシと香の髪をなでる。 「…べ、別にアンタに助けてもらわなくても、1人で何とかできたわよっ。 」 助けてもらったのに、私は憎まれ口しか出てこない。 「そ~ら、すまんかったねぇ~。 」 コートのポケットに手を突っ込みながら、飄々として撩は言う。 …私の大好きなオトコ。 きっと、一人では何とかできなかったに違いない。 だから、撩は絶妙のタイミングで私を助けたのだ。 …いつも私は、撩に守られている。 撩に助けてもらったという、甘くてふわふわするこの気持ちと、 撩に助けられてしまったという、胸を握り潰されるような苦い気持ちが 同時に湧き起こる。 「あら~、香ちゃんのかわいいスカートが泥だらけ。 」 撩に言われた途端に、『オンナ』らしさを意識したことを 見透かされたような気がして、顔がかっと熱くなる。 慌てて泥を払う。 穴があったら入りたい。 …どうしてこんな服を着てきてしまったんだろう。 撩のために、着ている服なのに。 『かわいい』と言われたかったはずなのに。 撩に気持ちを見透かされた気がしてかっとなるなんて、私は『恋こじらせ病』末期患者だ。 「さぁ~て、ナンパも不調だし。 帰りますかぁ~。 」 撩は、足を引きずる私を気遣うように、ゆっくり歩いてくれている。 以前と変わらず、私を女扱いしない撩だけど。 以前より、私への優しさを隠さなくなった気がする。 少しでも対等な立場に近づけたら… 立派なパートナーになれたら… 強くなれたら… この恋する気持ちも、少しは伝えられるのだろうか。 女として見てもらいたい気持ちを、堂々と持てるのだろうか。 撩の手のひらの温かさを、心に刻みこみながら、 香はまた、強くなりたいと思った。

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絶対に読んで欲しい殿堂入りSS・二次小説 おすすめ作品まとめ【随時更新】

シティー ハンター 二 次 小説

真昼間の公園のベンチで、煙草をふかしながら、冴羽撩は約1か月前の出来事を思い出していた。 奥多摩のとある教会で、 冴羽撩のパートナーである槇村香が、 撩の命を狙うクロイツ親衛隊によって囚われ、無事救い出したあの日の事だ。 なぜだか未だに解らないがあの時、 6年間、できる限りの言い訳を尽くして愛する気持ちを誤魔化していたのが嘘のように、 気が付いたら、 『愛する者を守り抜く!!』と叫んでいたのだ。 『愛する者』とはもちろん、撩のパートナーである槇村香の事だ。 なぜあの時、あの瞬間、逡巡し続けていた香への気持ちに腹を括れたのか。 撩は未だに解らない。 香に対するこの気持ちが愛でなければ、一体何なんなのだ。 香を今までも愛していたし、 これからも愛しているし、 命ある限り共に生きてゆきたい。 この思いで、 お互いの命を危険にさらそうとも、 どんな危険が二人に及ぼうとも、 何が何でも守り抜き、何が何でも生き抜けば良いだけなのだ。 ただ、それだけだ。 あの時ふと、シンプルな答えに辿りついた。 飛行機事故で生き残り、強くなるしかなかった今までの日々は、この為だったのだ。 撩は、今までの人生が全て報われたような気がした。 ギリギリの命のやり取りの中で、今まで感じた事の無い喜びを感じた瞬間だった。 しかしあの日から1か月。 撩は原因不明の体調不良に襲われている。 最近毎日、どうにも動悸が止まらないのだ。 そして時々心臓がギュッと痛む。 体がフワフワして、ナンパにも飲み歩きにも集中できない。 フワフワしているのに、体にビリビリと電気が走り、苦しさもあるがどこか心地よい。 そして、どうにもこうにも香の事が頭から離れないのだ。 (はぁ・・・) バーボンロックを傾けながら、馴染のバーのカウンターで、撩はため息をついた。 この種の苦しさは、今まで味わったことが無い。 「・・・そりゃお前。 恋煩いだよ、リョウ!」 撩の隣でニタニタしながら、同じくバーボンを傾ける金髪の元相棒は言う。 いつもなら、こんな話は絶対にしない金髪天使ヤローに思わず助けを求めるぐらい、撩はこの気持ちをどうすれば良いかわからないのだ。 撩は、チェッと舌打ちする。 今、ものすごく拗ねたような顔をしているのだろう。 この気持ちが恋だというのなら、撩は今まで恋をしたことが無かったのだと思う。 会っていない時間に、こんなにも一人の女に気持ちが囚われることなど、今までの人生で無かったように思う。 香の事を考えるだけで、動悸がするなんて。 自分の気持ちをコントロール出来ないなんて。 恋と言ったって、あの6年も共に過ごしてきた香だ。 どうしてこんな気持ちにならにゃいかんのだ。 そんなことが起こりうるのだろうか。 だが、シティハンター冴羽撩と槇村香の間には、どんな事だって起こりうるのだ。 「リョウ。 …香だってきっとそれを待っている。 」 …気が付けば、リョウは新宿の夜道を一人歩いていた。 金髪天使ヤローといつ別れたのかも覚えていない。 最近は、毎日こんな調子だ。 何もかもがフワフワとほの甘く、 気が付くと香の事を考えている。 『何が何でも生き抜く』と誓ったばかりなのに、こんなことでは新宿のチンピラにやられても仕方がない。 撩は一人苦笑いをする。 香を思考から追い出し気を引き締めるために、煙草に火を付け、 胸いっぱいに灰を吸い込み夜空に吐き出す。 …香はまだ起きているのだろうか。 自分を待たずに寝ていて欲しいが、 起きていて欲しい。 香の声が聞きたい。 何のことない一日の、何のことない話を聞きたい。 キャッツでね、美樹さんがねてん 海坊主さんがね、新しいメニュー作ったの。 すっごく美味しかったから、撩にも今度作ってあげるね。 今日も依頼が無かったの。 でも帰りにね… 今日スーパーでね、お米が安かったんだよ。 コーヒーもね、すんごく美味しく淹れれたの… 撩! リョウ・・・ りょぉ・・・ アパートの明かりが付いている。 香が起きている・・・。 途端に撩の胸がギュッと苦しくなる。 「おかえり、撩。 」 撩がリビングの扉を開けると、にっこりと笑って香は言った。 窓のサッシの部分を背もたれにして、香はリビングの窓際で胡坐をかいてホットミルクを飲んでいた。 「・・・お、おぉ。 」 おぉ、ってなんだよ、俺。 「雨が降りそうだったからサ。 撩が濡れないか心配してたんだよ。 降る前に帰ってきたんだね。 」 香は、撩がドカリと腰を下ろしたソファーの隣に座りなおす。 香のフワフワとした髪から、柑橘系のシャンプーの匂いがする。 「・・・・・・・おぉ。 」 クスクスと香が笑い出す。 「どうしたの?撩。 おぉ、おぉって。 酔っぱらってんの??」 「・・・・・・・・・・おぉ。 」 アハハ!と香が隣で声をあげて笑っている。 「撩も寝る前にお風呂入れば?寒かったでしょ?」 ホットミルクを一口飲みながら、香が言う。 撩の胸が、またギュッとなる。 ダメだ。 恋の病の末期症状だ。 もし見つめあって抱きしめたら、幸せすぎて死んでしまうのかもしれない。 「・・・・・・・・・・・おぉ。 」 「アハハハハハハハ!」 香が腹を抱えて笑っている。 チクショウ、香のやつ。 人の気も知らないで。 「さ、アンタも早くお風呂入って寝ちゃいなさい!無事帰って来たなら、あたしは寝るわ!」 香はまたにっこりと笑って、あっさりとリビングを出ていった。 (はぁ~…。 ) 一人残されたリビングで撩は大きなため息を付く。 あいつ、俺の気も知らないでガハガハ笑いやがって。 チクショウ。 こんな思いをしてるのは俺だけなのか? あの金髪天使ヤロー。 別に香は、何も待っちゃいないじゃないか。 …チッ、覚えていやがれ、あの嘘つきエロ天使が。 香の残したホットミルクを、一口飲む。 たかが香の残した飲み物を飲むだけなのに、何をドキドキしているのだ。 チクショウ。 (甘っ…) 砂糖入りのそれを飲み干すと、口の中にミルクと砂糖の甘ったるさが広がる。 もっこりマスターで、恋愛初心者の冴羽撩は、 (たまには、こんな甘いのも良いか…) と、マグカップをコトリと置き、風呂場へと向かった。

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彼らの日常

シティー ハンター 二 次 小説

原作程度 - - 香のことが大好きでしょうがない、限界MAXのリョウのお話。 - - リョウが男性からの依頼を断った、そこから妄想したお話。 ヤキモチ妬きのリョウちゃんが見られます。 ・・・ - - とある国の王子のボディーガードを依頼された2人。 その王子が香に一目惚れ! 原作後 ・・・ - - 山小屋で一晩過ごすことになってしまったリョウと香! 葛藤の後、つい、我慢できなくて・・・、という内容 で、一応、「告白」 の前のお話。 3,4はそれなりのお話になりますので、18禁でお願いします! ・・・ - - そういう関係になったのに、香にはっきりした事は伝えていないリョウ。 でもこのままだと2人の関係が・・・。 そして、リョウは香に熱ぅ〜い想いを伝えます。 告白長過ぎです;; ・・・ - - 都会のシンデレラの続編って感じで作ったもの。 そしてその後、偶然、ある女子高 生と出会ったことで、リョウに大きな変化が・・・、というお話です。 【 原作と違う設定の箇所 】 リョウはミックと一緒に日本でシティーハンターをやっている。 香の兄、槙村秀幸の仕事は考えていません。 リョウと知り合いではありません。 香は・・・、秘密です! でも、香よりかすみちゃん(20歳くらい)を年上にしています。 まだ出てきてませんが、18禁のお話も用意しています。

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