アロプリノール フェブリク。 見捨てられたフェブリク

『フェブリク』と『ザイロリック』、同じ尿酸生成抑制薬の違いは?~服用回数と作用の強さ、腎障害時の用量調節

アロプリノール フェブリク

治療 痛風の治療 高尿酸血症・痛風の治療 痛風の治療は痛風関節炎の治療と、その背景にある高尿酸血症の治療の2つに大別されます。 前者は急性あるいは慢性の炎症を消退させることが目的であり、後者に対しては、生活習慣改善や尿酸降下薬による薬物治療が行われます。 高尿酸血症の治療により痛風関節炎の頻発・慢性化、あるいは高尿酸血症に伴う臓器障害(尿路結石、痛風腎)を予防することができます。 1 痛風関節炎の治療 痛風関節炎には原則的に非ステロイド抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs、NSAIDs)を用い、関節炎が消失したら投与を中止します。 痛風発作の極期には比較的多量にNSAIDを投与するNSAIDsパルス療法が推奨されます。 例えば、ナイキサン1回300mgを1日に限り3時間毎に3回まで投与し、残存する疼痛に対して翌日から400〜600mg/日を投与します。 腎機能障害や胃潰瘍などの消化管障害がありNSAIDsが使用できない場合、あるいは効果が乏しい場合にはステロイド剤(商品名:プレドニン、デカドロンなど)を用います。 コルヒチンは、痛風発作の予兆期に1錠を服用し発作を頓挫させるために用います。 2 高尿酸血症の治療方針 痛風発作は高尿酸血症を由来とする尿酸塩の臓器沈着の目安でもあり、痛風発作の既往があれば原則として継続的に血清尿酸値を低下させる必要があります。 日本痛風・核酸代謝学会ガイドラインに高尿酸血症の治療方針が提示されています。 ポイント• 痛風発作の既往があれば薬物治療を考慮• 痛風発作の既往がない場合• 血清尿酸値が8. 血清尿酸値が8. 血清尿酸値が9. 尿酸排泄促進薬にはベンズブロマロン(商品名:ユリノーム)、プロベネシド(商品名:ベネシッド)などがある。 尿酸生成抑制薬としてはアロプリノール(商品名:ザイロリック、アロプリノーム)に加え、2011年よりフェブキソスタット(商品名:フェブリク)が使用可能となりました。 尿酸排泄低下型高尿酸血症には尿酸排泄促進薬を、尿酸産生過剰型高尿酸血症には尿酸生成抑制薬を使用しますが、尿路結石、腎障害合併時には尿酸生成抑制薬が第1選択となります。 治療目標は血清尿酸値6. 尿酸降下薬は長期間の内服が必要となります。 血清尿酸値のコントロール状況と副作用のチェックのためにも定期的に血液・尿検査を行う必要があります。 B: 痛風発作中の尿酸降下薬の開始や増量による関節炎の悪化 痛風発作中に尿酸降下薬を開始すると関節炎が悪化、長期化することが良く有ります。 尿酸降下薬投与中に痛風発作が起きた場合に尿酸降下薬を増量すると、やはり関節炎が悪化します。 急激に血清尿酸値が下がることにより、関節内の尿酸塩結晶が関節腔内に剥脱しやすくなることが、その機序と考えられています。 発作中に血清尿酸値を変動させる尿酸降下薬の開始や増量をしないことが原則です。 尿酸降下薬を開始するときには、痛風発作が消失した2週間後くらいから少量を開始し、血清尿酸値を見ながら徐々に増量していきます。 C: 尿路管理 痛風患者は酸性尿を呈することが多く、酸性尿(尿pH6. 0未満)は尿中での尿酸の結晶化を促進され、尿路結石や腎機能障害発症のリスクがあります。 尿酸排泄促進薬を内服する場合は、尿をアルカリ化する薬剤であるウラリットを併用します。 D: 生活習慣の改善 尿酸降下薬による薬物治療とともに重要であるのが生活習慣の改善であり、肥満の防止・改善のため適正なエネルギー量を摂取することに加え、アルコール類・果糖・プリン体の取り過ぎに注意します。 乳製品、コーヒーやビタミンCの摂取は痛風発症抑制作用があり、高プリン体含有野菜や高タンパク食は痛風発症には影響しないという報告があります。 尿酸は腎臓から尿中へ排泄されるので、水分を多量に摂取し一日尿量を2リットル以上にすることが勧められますが、心疾患、腎疾患等を有する場合は医師に相談が必要です。 過度の運動(無酸素運動)は血清尿酸値を上昇させます。 個人の運動能力を上回る運動、過度の筋肉強化運動や瞬発力を要する運動は高尿酸血症の予防という観点からは好ましくありません。 3 予後 痛風関節炎における高尿酸血症の管理は、関節炎の重症化を防ぎ、腎障害などの内臓合併症を予防するためにも重要です。 かつては痛風患者の死因の主なものは腎不全でしたが、尿酸降下薬の導入により腎不全は減少した一方、動脈硬化性疾患の比率が高まっています。 血清尿酸値が動脈硬化性疾患の単なる予測因子であるのか、あるいは危険因子であるかについては結論が出ていませんが、痛風患者の予後には動脈硬化性疾患の合併が大きく影響します。 したがって、血清尿酸値のコントロールだけでなく、合併症の有無にも注意を払い、生活習慣の改善を行うことが重要です。 文責 浦野和子.

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『ザイロリック』と『ユリノーム』、同じ尿酸値の薬の違いは?~排泄促進と生成抑制

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それだけでは、CARES試験を否定するようなことにもなりかねませんので「その他の注意」に心血管死という重篤な事象があることを記すことと、「重要な基本的注意」において心血管疾患の発現に注意喚起をすることが加わりました。 米国のような「フェブリク錠はザイロリックが効かない人に限定すること」といった厳格な管理にはいたりませんでした。 その経緯について記します。 言い回りは難しいのですが、内容としては63例70件の心血管副作用に関してフェブリクが原因であると断定できる症例はなかったそうです。 (他に飲んでいる薬が原因かもしれないので、絶対にフェブリクが原因で心血管副作用が生じたと言い切る理由がないというニュアンスです) 上記を主な理由として、それに追加する理由として ・米国での報告ではアジア民族の組み入れが3%しかなく、ほとんどが欧米人でのデータであること ・一般的に心血管リスクは欧米人で高く、日本人では低い事 ・フェブリク錠とザイロリック錠の心血管リスクまたは死亡リスクに差異はないという報告もあること ・尿酸降下作用についてはフェブリク錠の方が良く効くこと 上記の内容を勘案した結果、日本国内の対応としては 現時点でフェブリク錠の適用患者を限定する等、フェブリク錠の位置付けを変更する措置は必要ないと判断する。 という結論となりました。 日本国内で使用されているフェブリク錠の用量は10mgまたは20mgが多い印象です。 これらの結果も踏まえたうえで、薬局で勤務している私が心に留めておくことは何かなぁと考えたことは、フェブリク40mgを使用している方に関しては、心血管リスクの前兆症状(動機・息切れ・頻脈・むくみ・胸痛・倦怠感)といった症状がでていないかを確認しながらお薬をお渡しすることかなぁと思いました。 以下は2018年4月に記しましたフェブリク錠がザイロリック錠よりも死亡リスクが高い報告がでて早期に試験が中止となった事例(CARES試験)についてです フェブリク錠とザイロリック錠の比較試験が早期に中止となる(CARES試験が早期に中止となる) 痛風の患者さんは心血管リスクが増加する傾向にあります。 心血管疾患を有する痛風患者さんを対象としてフェブリク錠とザイロリック錠について心血管リスクに関する調査が行われましたが、フェブリク錠服用群で全死亡・心血管死亡の発生率が高かったため、比較試験が早期に中止となりました。 CARES試験(フェブリクはザイロリックと比較して心血管リスクが高い) 心血管疾患を有する痛風患者6190名をフェブリク服用群とザイロリック服用群にランダムに振り分け試験をおこなったところ、フェブリク服用群で心血管リスクが高いデータが示されたため試験が早期に中止となりました。 フェブリク服用群(3098例) 患者背景:平均64歳、平均痛風期間11. 8年、血清尿酸値8. 9年、血清尿酸値8. 追跡期間:中央値32か月(約950日前後) 結果 投与開始から2週間後の血清尿酸値が6mgを下回った症例数 フェブリク服用群:60. 8% ザイロリック服用群:50. 2% その後の維持率に関してもフェブリク服用群の方が血清尿酸値を低下させる率が高いことが示されました。 心血管死、心筋梗塞、脳卒中、不安定狭心症等の発症リスク フェブリク群:335例(10. 8%) ザイロリック群:321例(10. 4%) 主要評価項目に関しては、フェブリク群はザイロリック群に対する非劣勢が確認されました。 (ハザード比:)1. 03) 一方で、全原因死亡・心血管死亡の発生率を確認してみると、フェブリク群がザイロリック群よりも高い発生率となっています。 (フェブリク群:ザイロリック群) 全原因死亡のハザード比:1. 22 心血管死亡のハザード比:1. (有意差あり) フェブリク群はザイロリック群に比べて22~34%ほど死亡率が高いという結果となりました。 筆者らは薬剤間相互作用等の要因を考慮しており、原因を探るとしています。

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『ザイロリック』と『ユリノーム』、同じ尿酸値の薬の違いは?~排泄促進と生成抑制

アロプリノール フェブリク

記事の内容• 回答:『フェブリク』は1日1回の服用で、『ザイロリック』より尿酸値を大きく下げる 『フェブリク(一般名:フェブキソスタット)』と『ザイロリック(一般名:アロプリノール)』は、どちらもです。 『フェブリク』は1日1回の服用で、『ザイロリック』尿酸値を下げる作用が強力です。 また、 腎機能が多少低下していても用量調節が必要ないことも特徴です。 ただし、値段の安い『ザイロリック』の方が、費用対効果の点では優れるとされています。 なお、『フェブリク』は『ザイロリック』よりも心血管系の死亡リスクが高いという報告があり、2019年7月に添付文書へも注意喚起が追記されています。 『フェブリク』を1日40mg(1日1回)で飲んだ場合と、『ザイロリック』を1日300mg(1日3回)で飲んだ場合とで、16週間後にをどれだけ達成できるかを検討した結果、『フェブリク』の方が達成率が高かったことが報告されています1。 心血管系のリスクの報告も 『フェブリク』は、『ザイロリック』による治療よりも心血管系の死亡リスクが高くなる2 ことが報告され、2019年7月に添付文書にもその旨の注意喚起が新設されています3)。 日本では特に使用に制限はかけられていませんが、海外では、心血管系のリスクを抱える人には他に選択肢がない場合を除いて使わないよう勧告している国もあるなど、リスクへの厳格な対応が行われている4 ことは知っておく必要があります。 2 N Engl J Med. 8倍にまで高まること1 や使用実績が少ないことから、必要に応じて用量調節をする場合があります。 6 Am J Ther. 70)、20mg(57. 70)、40mg(108. 70) 『ザイロリック』・・・50mg(11. 60)、100mg(21. 50) 実際、費用対効果の点では『ザイロリック』の方が優れるとする報告もあります7。 7 Ann Intern Med. 161 9 :617-26, 2014 PMID: 薬剤師としてのアドバイス:尿酸値は急に下げたり、発作中に変動させたりしない 尿酸値を急に下げると、痛風発作を起こすことがあります。 そのため、『フェブリク』や『ザイロリック』は少ない量から飲み始める必要があります。 また、痛風発作が起きている時に薬を飲んだり止めたりすると、発作が悪化する恐れもあります。 をしばしば耳にしますが、これらは尿酸値を急に下げたり、発作が起きている時に薬を飲んだり止めたりした場合がほとんどです。 発作が起きた場合には主治医と対応を相談し、自己判断で薬の飲み方を変えないようにしてください。 ポイントのまとめ 1. 『フェブリク』は1日1回の服用で尿酸値を下げる作用も強いが、心血管系のリスクが指摘されている 2. 『ザイロリック』は、費用対効果の面で『フェブリク』よりも優れる 3. 『ザイロリック』や『フェブリク』はどちらも尿酸の合成を阻害するため、尿酸を作る量が増えたタイプ(尿酸産生過剰型)に効果的な薬です。 一方、が使われます。 12倍 尿酸値が7. 0~8. 74倍 米国内科学会が2016年に発表したガイドラインでは、発作が再発しない限りは薬を使わないという選択肢も残していますが、腎障害に関しては保留にしています9。 8 J Am Soc Nephrol. 19 12 :2407-13, 2008 PMID: 9 Ann Intern Med. 1,doi:10.

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