映画 万引き 家族 家族 構成。 映画「万引き家族」子供のラストとセリフの意味は?最後・その後の様子についても解説

映画『万引き家族』の感想・考察 亜紀がこの家にいる理由&家族構成

映画 万引き 家族 家族 構成

本作は疑似家族がテーマになっております。 そのため、登場人物の名前が基本的に全員偽名なんですね。 そんな彼らの偽名には物語を深く読み解いていく上で非常に重要なヒントが隠されています。 本記事では、1人1人のキャラクターの名前を取り上げて詳しく解説していこうと思います。 治 C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 リリーフランキー演じる本作の「父親」である「治」ですが、彼の本名は榎勝太(えのきしょうた)という名前です。 これが本作における「息子」である祥太(しょうた)の名前の由来になっているのですが、これは後々お話します。 彼がなぜ「治」という偽名を名乗っているのかということに関してですが、これは樹木希林演じる初枝の息子の名前なんです。 初枝は自分の息子を女手一人で育てました。 そして彼が結婚するとその奥さんと3人で暮らすようになったのですが、初枝と息子の奥さんはたびたび喧嘩するようになり、結局息子の転勤を境に関係が断絶してしまったんですね。 つまり彼が「治」という偽名を名乗って初枝と一緒に暮らしているというのは、初枝の息子の代わりになろうという意志も働いていたのだと思われます。 そして初枝も彼のことを自分の息子のように思っていたんでしょうね。 初枝は「家族」で海に行った時に、自分の死期を悟ったのか小さな声で「ありがとうございました。 」と告げました。 この他人行儀な挨拶がすごくキーポイントになっていると思いました。 つまり初枝は彼らのことを本当に自分の「家族」のように思っていましたし、そして彼のことを本当の「治」のように愛していたんだと思います。 しかし、死ぬということはその儚い夢が終わるということを意味します。 だからこそ初枝は最後によそよそしい他人行儀な言葉で感謝を告げたんでしょうね。 初枝視点で見ると彼が「治」という名前を名乗っていることに無性に泣けてきます。 そして終盤のシーン。 彼は祥太が乗ったバスを追いかけます。 彼は祥太が逮捕された時に逃げようとしました。 その時はまだしっかりと「家族」という実感が持てていなかったのかもしれません。 はたまた祥太を失うということの意味に気がついていなかったのかもしれません。 しかしバスを追いかける彼の姿は、彼の表情は、今まさに「家族」を失わんとしている男の、「父親」の表情だったと言えるでしょう。 自分から拾って、そして捨てようとした祥太を、失うことの意味をようやく悟った彼の姿に、彼らが「家族」だったんだということの証明が見え隠れしています。 信代 C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 安藤サクラ演じる今作における「母親」である「信代」ですが、彼女の本名は田辺由布子という名前です。 彼女がこの名前を名乗っているのは、「治」と同じ理由です。 というのも「信代」という名前は元々初枝の息子の奥さんの名前でした。 彼女がこの名前を名乗った理由として私が考えているのは、母親から「愛されなかった」幼少期の経験が大きく関係しているということです。 彼女は血の繋がった母親から常に「産まなきゃよかった。 」と言われて育ってきました。 しかし彼女自身は母親に愛されたいと心の底から願っていたのだと思います。 そして初枝もまた息子とそして息子の奥さんと良い関係を築きたかったのだと思います。 気の強い初枝は上手く関係を築くことが出来なかったことを悔いているのでしょう。 だからこそこの2人の関係性はwin-winとも言えます。 初枝は「信代」を自分の娘のように可愛がり、愛することで過去の後悔を清算しようとしています。 一方の「信代」はその名前を名乗り、初枝の義理の娘になることで自分がどんなに渇望しても手に入れられなかった「母の愛」を受け取っているんだと思います。 キリスト教的な考え方に「愛を受けた者だけが、他人に愛を注げるのだ。 」というものがあります。 本作にはその考え方が反映されていて、「信代」は初枝に愛され、家族に愛されたからこそ、自分も「凛」を我が娘のように愛そうとしたのでしょうし、彼女を失った時に紛れもなく「凛」の母として涙を流したのです。 詳しくはこちら: 取り調べの時に自分はじゅりの母親にはなれないんだということを悟った時の彼女の表情と、「りん」との暮らしを守るために同僚からの脅迫を飲み込んで仕事を止める決断をしたときの彼女の表情のコントラストが強烈で、脳裏に焼き付いて離れません。 祥太 C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 城桧吏が演じる今作における「息子」である「祥太」ですが、彼の名前の由来は先ほど少し触れましたように、「父親」の本名である榎勝太(えのきしょうた)の漢字違いというわけです。 「治」がなぜ彼に「祥太(しょうた)」という名前をつけたのかを考えてみました。 「治」は劇中ですごく家族というものに憧れている節があるんですよね。 例えば日雇いの労働で訪れた建設現場の一室で未完成の浴槽に入って天井を見上げ、自分がここに暮らしていたら・・・なんて妄想をしたりしています。 なぜ彼がそんなにも絵に描いたような「幸せな家族」に憧れるのかと言うと、それは彼が幼少期以来両親に自分の存在を否定されて生きてきたからです。 だからこそ彼は幸せな家族に憧れていました。 そして、息子として親の愛を受けられなかった自分を酷く卑下しています。 そう考えていくと彼が自分の本当の「息子」のように可愛がる「祥太(しょうた)」というのは、幼少期の彼自身の投影なんだと思います。 彼は「祥太(しょうた)」を愛することで、愛を受けられなかった自分自身を救おうとしているのだと考えられます。 「治」は「祥太」に「父ちゃん」と呼んで欲しいとしきりに言っていましたよね。 これって多分、彼は存在を否定されていたがために自分の父親に「父ちゃん」と呼ぶことすら許されなかったんだと推察できます。 だからこそあの頃の自分が出来なかったことを「祥太」にはして欲しいし、そうすることで過去の自分を愛そうとしているんです。 考えれば考えるほどに「祥太」という名前は切なく感じられます。 スポンサードリンク さやか C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 「さやか」というのは本作で「長女」に当たる亜紀が風俗店で働く時に用いている源氏名です。 彼女がなぜこの名前を用いるのかということに関してですが、この「さやか」というのは彼女の血を分けた妹の名前なんです。 亜紀は妹が生まれたことにより、妹が親の愛を一身に受け、自分のことを顧みなくなったことから家を飛び出しました。 だからこそ彼女はそんな妹への、家族への復讐の意味合いを込めて風俗店という場所で「さやか」を名乗っていると告げました。 彼女が風俗店でこの名前を用いていること自体が復讐チックではあるのですが、それ以上に彼女の風俗店での振る舞いにも注目したいと思います。 彼女は実は店ではあまり人気がないんです。 それは彼女が「さやか」という名前で「愛されないこと」を経験することで、満足感を得ているのではないかと考えられます。 また彼女が店で出会った男性と恋に落ちるのですが、その人を抱きしめている時に彼女は自分は亜紀なんだと強く実感しています。 つまり彼女は亜紀として誰かから愛されることに飢えているんだと思います。 だからこそ彼女はあの家族といるときには亜紀という本名を用い、風俗店で「さやか」という名前を使うのです。 そして彼女は初枝にひどく懐いています。 これは彼女からの愛を亜紀としてひとえに受けたいという願望の表れなのでしょう。 そんな亜紀だからこそあの「家族」が偽物だったんだということを警察に突きつけられた時に全部白状してしまったんでしょうね。 彼女があの「家族」の中にはあると思っていた本物の愛が全て偽物だったと突きつけられたわけですから。 終盤に誰もいなくなったあの家に彼女は1人で戻って来ます。 「家族」で過ごした部屋を1人見つめる彼女。 彼女は何を思うのでしょう。 最後には自分が証言してあの「家族」を壊したわけです。 私は亜紀はそれでもなおあの「家族」にあった本物の愛情を信じたかったんだと思います。 信じたくて、あの部屋を見て、そこで過ごした時間を思い出して、確かめたかったんだと思います。 事実としてはあの「家族」は確かに偽物でした。 それでも自分がここで過ごしていた時に感じてきた思いは?愛はどうなのでしょうか?それは全て偽物だったのでしょうか。 その問いに亜紀がどんな答えを出したのかどうかは描かれません。 しかし、彼女はあの部屋を訪れて、もう1度本物の愛を信じ直すことが出来たんじゃないかと私は希望的な観測をしております。 凛 C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 佐々木みゆ演じる「凛」は本作における「末っ子」で、本名はじゅりです。 「凛」という名前は、彼女のことがニュースになった際に、「信代」が彼女を家に引き留めるためにつけた偽名です。 そもそもの由来は、母親が水商売をしているために嫌われていた幼少期の彼女と唯一分け隔てなく接してくれた友人の名前から取ったものでした。 「凛」という名前は名前そのものよりもこれが「信代」が命名した名前であるという事実の方が大切です。 「信代」は「凛」の母親になろうとし、そして彼女には自分とは同じような人間になって欲しくないからと、彼女が虐待されていたであろう生家に戻すことを拒み、自分の手で育てようと試みました。 しかし結局彼女は「母ちゃん」と呼ばれることもなかったし、彼女の本名である「じゅり」という名前を知ることすらありませんでした。 彼女はじゅりの母親にはなれませんでした。 それでも彼女は紛れもなく「凛」の母親だったんだと思います。 「母ちゃん」と呼ぶことはありませんでしたが、じゅりが最後にあの家族と暮らしている時にもらった「宝物」を大切にしているのを見ると無性に泣けてきますね。 ビー玉の数え方も何もかもが信代に教えてもらったものです。 あの「家族」と暮らしている時に教わったことを忘れていない彼女の姿に本作の「家族」というテーマが集約されているようにも感じられました。 ラストシーンに込められた意味とは? C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 映画『万引き家族』予告編より引用 さてここまでの説明で本作において「名前」というモチーフがすごく重要な意味を持っていることがお分かりいただけたかと思います。 本作中では、親から子に「教える」という行為が凄く印象的に描かれています。 良いことも悪いことも親から教えられたことは子供にとっては全てなのです。 1~10の数え方も、服を買っても叩かないということも、万引きも、学校に行くことの意味も。 何もかも親に教えられたことを自分の中へと組み込んでいきます。 そして親から子に一番最初に与えられるものが「名前」なんですよね。 だからこそ映画『万引き家族』において「名前」が非常に重要な意味を持っていたわけです。 そしてそれと共に親は自分を「父」「母」の敬称で呼ばれたいと願うんです。 どんなに思っていてもやはり口に出さないと伝わらないこともあるのです。 信代が取り調べで「あなたは何と呼ばれていたの?」と聞かれ、涙したのはそのためです。 しかし最後の最後で本作は「名前」を口に出すことで「家族」の証明をするわけです。 バスの中で祥太が声にならない声で告げた「父ちゃん」。 ラストシーンでベランダから身を乗り出した「凛」。 彼女が告げたのは「父ちゃん」なのか「母ちゃん」なのか。 それは分かりません。 ただ冒頭の治と祥太があのアパートのベランダにやってきた時、「凛」は何も反応しませんでした。 しかし、ラストシーンでは「凛」はベランダの外に見た何かに反応して、身を乗り出したのです。 外にいたのは治だったのか、はたまた他の人だったのか。 ノベライズ版ではここで 「声にならない声で呼んで」という記述があります。 そう考えるとあの家族の誰かが来ていたのかもしれません。 明確に描かれてはいませんがベランダの外に来たのが「家族」であることは間違いないです。 そして本作はそんなベランダに佇む小さな少女の小さな変化に「家族」の何たるか?という壮大な問いに対する答えを託したのです。 おわりに いかがだったでしょうか。 今回は 映画『万引き家族』についてお話してきました。 名前1つ1つにこれだけ重厚なメッセージ性を孕ませてくる是枝監督は本当に素晴らしいですね。 名前というモチーフは血縁関係のある両親とその子供の契約の証明みたいなものです。 それを疑似家族の中に適用することで、それぞれの登場人物の心情や願望を具現化することに成功したわけです。 これはとんでもない脚本だと思いました。 今回も読んでくださった方ありがとうございました。 関連記事 ・是枝監督の日本アカデミー賞作品賞受賞作『三度目の殺人』 本作『万引き家族』同様キリスト教的なモチーフが多く登場している『三度目の殺人』の解説・考察記事です。 作中のモチーフを深く掘り下げて書いています。 名前の理由を読んでいろいろ腑に落ちました。 「声に出して呼んで」 というタイトルを是枝監督がつけたかったと聞き、それも腑に落ちました。 商業的にはこれではどうか?万人に分かりやすいセンセーショナルなネーミングってことで、 「万引き家族」 になったそうで、盗んだのは絆でした、というコピーがありました。 それは 今更まあいいとして、 いろいろなサイトで、信代の妹が亜紀と書かれているのがおかしいとおもい、ここに辿り着きました。 あの家族はだれも血が繋がってないはず。 亜紀の両親からお金をもらっていたおばあちゃん。 そして両親がおばあちゃんと住んでいることを知っていたこと、などが最後に分かりますが。 この、亜紀と家族の関係がいまいち希薄な気がして、信代の妹かとおもえばふむふむと納得するのか、そういう噂?が広まってますが。 それじゃ最後の取り調べのシーンの辻褄が合わないんで。 葉さん コメントありがとうございます! 亜紀は信代の妹ではないですね。 系図的には初枝の夫が不倫して作った子の子ということになりますかね。 亜紀は自分の妹ばかりが愛されて、自分が愛されない現状を憂いて、あの家を飛び出してしまったんですね。 彼女が初枝に懐いているのも、初枝が自分に注いでくれるのは本物の愛情だと思ったからです。 だからこそその愛すら金銭目的だったのではないか?という疑問を突きつけられた亜紀はショックだったんでしょうね。 そして自らの証言で家族を壊しました。 私は繋がりが軽薄だとは感じませんでしたかね。 むしろ純粋で偽りのない愛を探し求めていて、それを唯一感じられたのが、あの家族だったんじゃないかと思います。

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万引き家族

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C 2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. でも、もし選択の自由があったら? 虐待する親と、愛情かけて万引きをやらせる親。 あなたはどちらと一緒に暮らすだろう? 劇中、治(リリー・フランキー)が不憫に思って家に連れ帰る5歳の少女は、虐待する実親の元へ戻らず、治たち家族の一員になる道を選ぶ。 一方、治の息子の祥太(城桧吏)は、治に指南された万引きの正当性に疑問を持ち始めたことから、「この家族と同じ価値観を共有していけるだろうか?」と迷うようになる。 大人の不正と、自身の心に芽生えた正義感の間で揺れる祥太の葛藤は、ダルデンヌ兄弟監督の「イゴールの約束」で、違法外国人労働者の売人をする父を手伝う少年イゴールが体験するものに似ている。 イゴールも祥太も、汚れ仕事以外に生きる術を知らない大人の保護下で、自分はどう生きるべきかを自問する。 これは、そんな少年の成長と選択を描く超一級の思春期映画だ。 おそらく是枝裕和監督作品の中では、「誰も知らない」の遺伝子をいちばん多く受け継いでいるだろう。 しかし、児童虐待から独居老人まで、いまどき日本の社会問題を6人の登場人物に背負わせた群像劇でもあるこの映画には、さらなる是枝的要素が混ざり合っている。 子どもたちを愛し、愛される親になろうと奮闘する治と信代(安藤サクラ)の物語は、「そして父になる」の続編だ。 また、法律的な善人が犯す悪(少女の親による虐待)と、法律的な悪人が成す善(治による虐待児の保護)を対比させた点は、「三度目の殺人」の流れを汲んでいる。 まさしく集大成だ。 この映画の創作を思い立ったとき、「犯罪でしかつながれなかった」というキャッチコピーを最初に思い浮かべたという是枝監督は、「この家族が何でつながっているか?」という問いを見る側にも投げかける。 私に見えた答えは「不安」だ。 6人はそれぞれの不安を埋め合うように肩寄せ合って暮らし、同時に秘密が露見することに対する不安を共有している。 そして、最も幸せな瞬間にもそれは消えることがない。 その心象風景を、寒色で表現した映像が素晴らしい。 (矢崎由紀子) (外部リンク) 2018年6月7日 更新.

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万引き家族のキャスト!家族構成と演じる役の紹介

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映画『万引き家族』NHK BSプレミアム放送 3月30日(月)午後9時00分〜10時58分 平成映画の金字塔、いや日本映画に燦然と輝く名作です。 是枝裕和監督作品です。 是枝監督と同じ時代に生きていられることが幸せです。 第 71 回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した作品です。 「本当の家族とは」愛なんです。 素晴らしい作品です!! こんなご時世だからこそ絶対に観るべし! 映画『万引き家族』( 120 分/ PG12 /日本/ 2018 ) 【監督】 是枝裕和 【製作】 石原隆 依田巽 中江康人 【出演】 リリー・フランキー 安藤サクラ 松岡茉優 城桧吏 樹木希林 映画『万引き家族』のオススメ度は? 5. 0 星 5 つです 家族とは? 日本社会とは? 平成映画の金字塔です 観てから論じよ! 是枝裕和監督はすごい 映画『万引き家族』の作品情報・概要 『万引き家族』 2018 年 6 月 8 日公開の日本映画。 是枝裕和監督作品。 第 71 回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得。 リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林出演。 是枝監督14作品目。 一貫して「家族」「弱者」「日本社会」を描いている。 胸に突き刺さるような名作である。 映画『万引き家族』のあらすじ・ネタバレ 東京の下町の壊れそうな家に同居する5人。 彼らには血の繋がりは全くない。 しかし家族のように明るく楽しく暮らしている。 柴田治(リリー・フランキー)は日雇い労働者で怪我をして働けなくなる。 柴田信代(安藤サクラ)は DV の前夫を殺した過去がある。 今は真面目にクリーニング店工場のパート勤務。 柴田初枝(樹木希林)は年金受給者であり、夫とはすでに離婚しているが、夫の再婚相手の家へ通っている。 柴田亜紀(松岡茉優)は家出し風俗で働いている。 柴田祥太(城桧吏)は治と信代が拾ってきた子供。 学校に行かず治と万引きを繰り返している。 そこへ幼児虐待を受けているゆり(佐々木みゆ)が加わる。 一家は貧しいながらも明るく楽しく幸せな生活を営んでいる。 しかし初枝が死んでから何かが壊れ行く、、、。 映画『万引き家族』のキャストについて 柴田治(リリー・フランキー) 得体の知れない人。 前科者です。 飄々としています。 弱い者イジメはしない人、父親になりたい人、という設定。 心は優しいです。 もうこのリリー・フランキーさんの演技はつかみどころがありません。 素晴らしいです。 今現在、日本の役者の中でピカイチではないでしょうか。 リリー・フランキーさんのこの演技を観よ! 柴田信代(安藤サクラ) 前夫を殺しています。 正当防衛になっています。 元風俗嬢です。 クリーニング屋で働いています。 安藤サクラさんは芸能一家に生まれてきてのプレッシャーもあったかと思いますが、今や父親を凌駕しています。 表情が良いですね。 決して美人ではありませんが、正義も悪人も演じきれる女優さんだと思います。 本映画はリリー・フランキーという魔物と樹木希林さんという怪物に挟まれても堂々と演技していたと思います。 この人にはこれから猟奇的な犯罪者の役とか、あるいは『サウンド・オブ・ミュージック』のマリアのような役をやって欲しいと思いました。 柴田亜紀(松岡茉優) 何も不自由なく育った高校生。 オーストラリアへ留学しているという設定ですが、風俗で働いています。 松岡茉優さんは体当たりの演技でした。 聾唖の男性との出会いの場面も素晴らしいですが、家族団らんでご飯を食べている時の嬉しそうな顔が良かったです。 ピアニストになった松岡茉優ちゃん 柴田祥太(城桧吏) 捨て子、いや拾われてきた子供です。 柴田治に万引きの手ほどきを受けてもはやプロです。 学校に通いたい気持ちがあります。 少しずつ自我が芽生えてきます。 自ら警察に捕まります。 城桧吏君は顔がカッコ良すぎますね。 ちょっとお上品なのです。 もう少し野生感があったほうが良かった気がします。 演技はさすが子役です。 最後のバスの場面での別れは映画史に残る名場面です。 柴田初枝(樹木希林) 未亡人。 元夫を取られた。 年金生活者。 元夫の次の妻の子どもからお金をもらっている。 樹木希林さんはどんな作品でもその場をジャックしてしまう魅力があります。 もちろん美形の女優ではありません。 あの風貌、喋り方、身のこなし方から目が離せません。 凝視してしまいます。 本作でも息が止まるほどゾッとした場面がたくさんありました。 それと相まって優しい雰囲気も醸し出しています。 みんな家族ではないのに優しさを均等に配っています。 なんとも恐ろしい女優さんでした。 こんな恐ろしい女優さんはもう出ないでしょう ゆり(佐々木みゆ) 柴田治(リリー・フランキー) に拾われてきた子ども。 虐待を受けていた。 血の繋がった家族ではない柴田一家で愛されている。 佐々木みゆちゃんはもう巣の演技でしょうね。 こういう小さな子どもの涙って胸に突き刺さるのです。 映画はこの子の横顔のアップで終わりました。 映画『万引き家族』の感想・評価・内容・結末 日本が世界に誇る映画監督は是枝裕和さん、黒沢清さん、河瀬直美さんの3 K です。 そして是枝さんは頭が数個抜きん出ている存在だと言えます。 是枝監督は本映画『万引き家族』で第 71 回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得しています。 韓国映画『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の前年ですから多少の影響を与えたと思います。 是枝監督のすごいのは一貫して「家族」「弱者」「日本社会」を描いています。 ずっとです。 『誰も知らない』の育児放棄、『そして父になる』の子供取り替え事件、『海よりもまだ深く』のクズ男、そしてでは死刑制度についての是非と日本の裁判制度のあり方描いています。 一貫しているのです。 目線はいつも弱者に置かれています。 それは多分、是枝監督がテレビマン時代に取材した経験則からきていると思われます。 日本でこれほどまでに骨太にひとつのテーマを突き詰めて映画を撮り続けている人はいません。 これは本当に衝撃的な映画でした。 まず彼らは血の繋がりがありません。 でもみんなが仲良く楽しく暮らしています。 それは仮面家族ではありません。 本当に楽しそうなのです。 唯一、出自が明らかになる柴田亜紀(松岡茉優) は裕福な育ちです。 でもその家には温もりがなかったのでしょう。 ですから柴田家の長女として、みんなで雑魚寝をしながら温もりを感じて生きています。 その顔はイキイキとしています。 柴田治(リリー・フランキー) と柴田信代(安藤サクラ)も法律的に夫婦ではありません。 信代は元風俗嬢で、治が常連客でした。 でも信代の元夫が DV 男のクソ野郎だったのを助けたのが治です。 ちなみに信代は元夫を刺し殺しています。 二人は奇妙な絆が生まれて社会から身を隠すように暮らしています。 柴田初枝(樹木希林) は年金生活者です。 前夫を略奪されたこともあって、夫の 2 番目の家族の元へ顔を出しお金も貰っています。 こちらも得たいの知れない恐ろしさがあります。 そして柴田祥太(城桧吏) とゆり(佐々木みゆ) です。 治と信代の子どもになります。 二人とも懐いています。 ここまでの人間関係をもう一度確認すると血の繋がりがありません。 でも、でもです。 「ちゃんとした家族」なのです。 とても幸せそうなのです。 こちらは親から存在を消された子供たちを描いています 祥太は松戸のパチンコ屋の駐車場の車の中から拾ってきました。 映画では信代が刑務所に面会に来た際に告げています。 詳細な状況は語っていませんが、炎天下の車の駐車場、パチンコへ行く無責任な夫婦という実際にあった事件をモチーフにしています。 是枝監督はこの痛ましい事件のことを言い訳がましい長いセリフでは語っていません。 信代にさりげなく言わせているのです。 それだけで十分です。 そしてゆりは若い夫婦の育児放棄と幼児虐待の被害にあっています。 寒い冬の夕方、治と祥太が一仕事を終えて帰る時にベランダに放置されていました。 中からは「好きで子どもを産んだんじゃない」という夫婦喧嘩が聞こえてきます。 見かねて家へ連れて帰ります。 ゆりはひどく怯えていました。 そして身体中には虐待されたであろう傷があったのです。 もうこれはダメでしょう。 女性監督も負けていません。 甲斐監督も世界へ行くでしょう 昨年も子殺しが大問題となりました。 子どもに手をあげる人間は最低最悪な人間です。 映画の中の信代のセリフで「好きだから叩くなんて嘘。 本当に好きならぎゅーっと抱きしめる」というのが涙を誘いました。 繰り返しますが、ここに登場する人物はまるで血の繋がりがありません。 血の繋がりがなくても立派な家族を作っているのです。 逆に言えば「血の繋がりってなに?」です。 血が繋がっていても愛情がなければ家族は成り立たないのです。 警察で尋問を受ける信代と女性警察官の宮部希衣(池脇千鶴) の会話も秀逸です。 「産んだらみんな母親なの?」という信代に対して「産まなきゃ(母親)なれないでしょ」と言い放ちます。 ここは必見です。 世の中には産みの親より育ての親を大事にするという風潮が昔からあります。 その通りだと思います。 でも産みの親が毒親であるのなら引き離す必要もあるのです。 このメッセージにはズシリと来ました そして映画の最後のカットも印象的です。 ゆり(佐々木みゆ) が実の父母のところに戻ってベランダで遊んでいます。 そしてベランダ越しから遠くを見ます。 その目は「また誰か助けてくれないかなあ」と言っているのです。 ゆりには虐待が続くと思うと悲しさと怒りがこみ上げてきました。 この映画『万引き家族』はタイトルだけを見て「万引きを美化している」と勝手に論じる人がいますが、全く異なります。 とっても、とっても深く、知性教養の高い映画でした。 こんな親は困ったもんです わたし個人的に是枝作品が大好きですから、ご贔屓めな感想になってしまいました。 でも是枝監督の映画作品にはブレが全くないから好きなのです。 初志貫徹なのです。 しかもドキュメンタリーの雰囲気を織り交ぜてきます。 特に警察との尋問される場面の役者のカメラ目線には凝視せざる得ない力がありました。 柴田治(リリー・フランキー) の「俺、教えられるもんが何もないから」は自身が無学で教養もない人間であること、でも父親になりたかったという切望。 *その他印象に残ったセリフをあげます。 「俺、教えられるもんが何もない」警察官に「なぜ、子どもに万引きを教えたのか」を聞かれて答える治。 「勉強できない奴が学校へ行くんじゃないの?」と警察官にいう翔太。 それに対して「学校でしか学べないことがあるんだ」「何?」と聞く翔太。 その時の翔太の目には輝きがありました。 ここには希望を感じました。 まとめ 映画『万引き家族』一言で言うと! 「目立たず、騒がず、ひっそりと幸せに生きたい」 これはわたしの個人的な考えです。 あまり目立ちたくありません。 目立つと誰かに攻撃される気がします。 みんなが集まって騒ぐ場所にも近寄りたくありません。 なんか面倒くさいことをやらされそうで、、、(お酌とか歌とか)。 ひっそりと家に引きこもっていたいです。 誰にも干渉されたくありません。 この映画を観ていると本当にそんなことも考えてしまいました。 でも社会生活に必要最小限の関わりは持っています。 合わせて観たい映画 【毒親が登場する映画】 映画『存在のない子供たち』 これがレバノンの現状なのだろうか。 出生証明書もない子供たち 映画『ガラスの城の約束』 両親揃って社会から逸脱していて働きません。 父親はアル中でDV野郎です。 映画『荒野にて』 父親は働いていますが、子どもの教育に無関心です。 『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』 娘が薬物に溺れているのを救えませんでした。 映画『赤い雪 Red Snow』 我が子を押入れに押し込めて男との情事を楽しみます。 映画『J・エドガー』 息子が可愛くて仕方ありません。 徹底的な教育を施します。 映画『ある少年の告白』 宗教的な観念で息子の自由を束縛します。 映画『タロウのバカ』 現代ニッポンにバカと叫ぶ! 【子ども可愛がり映画】 映画『リアム16歳、はじめての学校』 気持ち悪いくらいに息子に干渉します。 息子と恋人気分です。 『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。 』 こちらは母親依存です。 映画『パパは奮闘中』 蒸発した妻の代わりに子育てします。 【ある意味、毒親である気がする映画】 映画『ビューティフル・ボーイ』 薬物依存になった息子を助けるために奮闘しますが、それが重荷になります。 映画『ベン・イズ・バック』 薬物施設を無断で出てきた息子を可愛がります。 映画『万引き家族』の作品情報 スタッフ・キャスト 監督 是枝裕和 脚本 是枝裕和 製作 石原隆 依田巽 中江康人 プロデューサー 松崎薫 代情明彦 田口聖 アソシエイトプロデューサー 大澤恵 小竹里美 撮影 近藤龍人 照明 藤井勇 録音 冨田和彦 美術 三ツ松けいこ セットデザイン 郡司英雄 装飾 松葉明子 衣装 黒澤和子 ヘアメイク 酒井夢月 音響効果 岡瀬晶彦 編集 是枝裕和 音楽 細野晴臣 助監督 森本晶一 キャスティング 田端利江 制作担当 後藤一郎 ラインプロデューサー 熊谷悠 柴田治(リリー・フランキー) 柴田信代(安藤サクラ) 柴田亜紀(松岡茉優) 柴田祥太(城桧吏) ゆり(佐々木みゆ) 4番さん(池松壮亮) 北条保(山田裕貴) 北条希(片山萌美) 黒田大輔 清水一彰 松岡依都美 毎熊克哉 井上肇 蒔田彩珠 川戸頼次(柄本明) 堀春菜 溝口奈菜 安藤輪子 逢沢一夏 宮内桃子 橋本真実 まりゑ 瑛蓮 高木直子 松浦慎一郎 友咲まどか 結城さなえ 森本のぶ 足立智充 笠井信輔 三上真奈 柴田譲(緒形直人) 柴田葉子(森口瑤子) 前園巧(高良健吾) 宮部希衣(池脇千鶴) 柴田初枝(樹木希林) 2018年製作/120分/PG12/日本 配給:ギャガ.

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