八幡 アスナ。 目の腐ったSAO

#1 八幡の愛する人1

八幡 アスナ

「それではまず、七十五層で解放された経緯についてですが……」 「それだよそれ!うちとしても七十五層まで到達していたのは知ってたんだが、 まさかそのままゲームがクリアされるなんてまったくの想定外だったから、 理由を早く聞いてこいって上がうるさくてね」 菊岡は、上に色々言われていたのだろう、身を乗り出して話を聞く体制をとった。 「まず最初に、これはあんまり話したくはないんですが……」 「嫌な事は無理に話さなくてもいいんだよ、比企谷君」 「いや、そういうんじゃなくてですね、その、俺の黒歴史になるというか……」 「あー、レベルトップスリーの一角だったせい?三人の勇者、みたいな?」 それを聞いた八幡は、きょとんとした。 「え?俺達は四天王と呼ばれてたんですが……」 「なんだって?本当かい?」 菊岡が八幡に詰め寄った。 陽乃も初耳だという風に八幡を見つめた。 「え?外からレベルとかは観測してたんですよね?」 「ああ。 だが我々の調査だと、集団のトップと目されていたのは、 君とアスナさん、そしてキリト君の三人のプレイヤーだね。 他に誰かいたのかい?」 「あー……そういう事ですか……」 「何か心当たりでも?」 「攻略組には二つの大きな勢力がありました。 ひとつは聖竜連合、リーダーはリンド。 そしてもう一つは俺とアスナも所属していた血盟騎士団、団長はヒースクリフ。 俺の参加は七十五層からですが、副団長はアスナ、俺は参謀ですね」 「あー」 陽乃はそれを聞き、何かに思い当たったようだ。 「もしかして、結婚写真の赤と白の派手な服が血盟騎士団の制服とかかな?」 「そっちのデータも入手してたんですね。 そうです。 俺があの時着ていた服が、血盟騎士団の参謀服です。 七十五層まで参謀不在だったんで、プレイヤーの間でかなり話題になったみたいですね」 「参謀か。 比企谷君にはお似合いの役職だね。 今までの話の流れからすると、 その二人のどちらかが四天王の残り一人なんだね。 おそらくヒースクリフかな」 「はい。 四天王と呼ばれていたのは、神聖剣のヒースクリフ、閃光のアスナ、 黒の剣士キリト、そして俺です」 「はい比企谷君往生際が悪い!やり直し!」 「ぐっ……ちくしょう、銀影のハチマン、です」 「銀の影?格好いいじゃない。 早速拡散拡散っと」 「おい馬鹿やめろお願いします特に妹さんには絶対内緒でお願いします」 「そんなに雪乃ちゃんが怖いんだ……仕方ないなあ」 「ふう……それじゃあ話を続けますね。 つまりヒースクリフの存在は、こちらでは観測されていなかったって事ですよね?」 菊岡は、何かの端末を操作しながらそれに答えた。 「ああ。 今調べたが、そんな名前のプレイヤーの存在は確認されていない」 「まあそうでしょうね。 ヒースクリフはそもそも、病院には収容されていないでしょうから」 「病院に収容されていない?まさかヒースクリフというのは……」 「はい、晶彦さんです。 ヒースクリフは、茅場晶彦本人でした」 「そうか、我々はナーブギアからデータをとる事しか出来なかったから、 病院にいない人物のデータを確認する事は不可能だった。 そうか、そうだったのか……」 菊岡は納得したようで、八幡に話の続きを促した。 「七十四層で俺達は、とある団体の暴走のせいで少人数でボスと戦う事になりました。 まあその辺りの話は重要じゃないんで省きますね」 「君がそう判断したなら問題ないよ」 「で、その時は主にキリトの力によって、何とかボスを倒す事に成功しました。 その時からキリトは英雄と呼ばれるようになりました。 問題はその後です」 「ふむふむ」 「その戦闘の後アスナが、しばらく団を抜けて色々考えたいって言い出して、 まあその日の朝に、アスナの護衛役の団員が暴走したせいもあるんですが、 それを受けてアスナが、ヒースクリフの所に直談判に行ったんですよ。 そしたらヒースクリフが、決闘で私に勝てたら認めようとか言い出してですね……」 「うわぁ、あの男もベタな展開が好きだねぇ」 「で、俺はその時点で、ヒースクリフが晶彦さんじゃないかってちょっと疑ってたんで、 キリトに代役を頼んでその決闘の様子をじっくり観察したんですよ。 そしたら戦闘の最後で負けそうになったヒースクリフが咄嗟にシステムアシストっていう、 ゲームマスターにしか使えない行動をとったんで、 それでヒースクリフが晶彦さんだと確信したんです。 俺が正体に気付いた事を、相手に気付かれないように演技するのが大変でした」 菊岡と陽乃はその光景を想像して、八幡の冷静さと周到さに驚いた。 「君はゲームの途中で、ほぼ独力で茅場の正体にたどり着いたのか……」 「いや、まあ頼りになる仲間がいたおかげですね。 俺一人じゃ疑惑は疑惑のままでした」 「それでも君は十分すごいよ……」 「で、勝負に負けたら俺が血盟騎士団に入るって約束してたんで、そこで入団しました。 その直後に、さっき暴走したって言ったアスナの護衛に殺されかけました」 「うわ……痴情のもつれかい?」 「正直ストーカーみたいに思い込みの激しい奴でしたね。 で、幸いそいつが殺人ギルドのメンバーだって情報を事前に掴んでたんで、 そのまま罠にはめて監獄送りにしてやったんですよ」 それを聞いた陽乃は笑い出した。 「あはははは、比企谷君がさすがすぎる」 「優秀な情報屋が仲間にいたおかげですね。 で、その事件をきっかけに、 俺とアスナが結婚する事になったんで、そのまま休暇をもらいました」 「それじゃあこの写真は」 そう言って菊岡は壁の写真を眺めた後、八幡に向き直った。 「その時に撮られたものなんだね」 「はい」 「でもそれってかなり最近の事だよね?そこから何でいきなりゲームクリアに?」 「ここからは結構複雑なんで、出来るだけ簡単に説明しますね。 休暇中に俺は、とある計画をたてました。 七十五層のボス戦の後に晶彦さんを倒し、 一気にケリをつけようとしたんです。 俺は仲間達と相談し、ボス戦に挑みました」 「計画、ね」 「ボス戦で俺は、ヒースクリフのHPを出来るだけ削るような指揮をしました。 おそらくHPが半分を割らないような設定にしてあると推測したからです。 その結果、うまい事ヒースクリフのHPを半分近くまで減らす事に成功したので、 配置についた後、キリトに頼んで奇襲をかけました。 その結果、ヒースクリフが不死設定の存在だという事を暴く事が出来ました」 菊岡は、首をかしげながら八幡に尋ねた。 「不死なのに倒せたのかい?」 「晶彦さんの性格上正体がバレた後、俺達が百層に到達するのを待つよりは、 その場で決闘とか言い出して、勝ったらゲームクリアと認めようとか言うんじゃないか、 そんな推測をたてていたんです。 実際その通りになりました。 あれは実際賭けでしたね」 「で、君がそれに勝利したと?」 「いえ、戦ったのはキリトです。 俺達は麻痺によって行動出来なくなってたんですが、 それも予想して事前にその対策をたてておきました。 その上で、様子を見ながら全員で飛び掛って倒す予定だったんですよ」 「比企谷君は簡単に言ってるけど、普通そこまで読めないからね?」 「運がこっちに味方してくれたんですよ。 で、いざ決闘が始まったんですけど、 後半キリトがやや不利になってしまって、その段階で俺とアスナが先行して突っ込みました。 そしてまず、アスナがキリトをかばって死にました」 「えっ……?」 菊岡も陽乃も、どうやら頭がこんがらがってきたようだ。 八幡は説明の必要を感じ、簡単に説明する事にした。 「SAOには、蘇生アイテムが一つだけ存在していたんです。 その条件は、死んでから十秒以内での使用。 つまり、プレイヤーがゲーム内で死んでからナーヴギアが脳を焼くまでは、 十秒の余裕がある事が事前にわかっていたんです」 「なるほど、確かにそうなるね」 「そして次に俺がヒースクリフの剣にわざと刺され、そのまま抱きついて動きを封じました。 ちなみにキリトは、大技を放った直後で長い硬直状態に陥っていました。 ヒースクリフは左手の盾でキリトを倒そうとしたんですが、 保険のつもりで俺は、事前にネズハっていうプレイヤーに攻撃だけ指示しておいたんです。 そして指示通りネズハの遠隔攻撃が見事に決まり、 ヒースクリフの盾での攻撃を妨害する事に成功しました」 「他にも手をうっていたのか」 「キリトはまだ動けなかったはずですが、俺はキリトに無茶を言いました。 システムの制限を超えて動け、俺ごとヒースクリフを刺せと。 キリトはその期待に見事に答え、動けないはずだったのに動いてくれました。 そして俺とヒースクリフはキリトの剣で同時に貫かれ、二人ともそこで死にました。 そしてSAOがクリアされました」 菊岡と陽乃は驚愕していた。 綿密に計画を立て、運もあっただろうが自分の身を捨ててまで見事に目的を達成した八幡。 キリトを身を挺して守ったアスナ。 八幡の期待に見事に応えたネズハ。 そして、本来はシステム的に動けないはずなのに、それを見事に乗り越えたキリト。 年端もいかない少年少女達の戦いぶりに、二人は心の中で惜しみない拍手をおくった。 「……事情はわかった。 何というか、すごい戦いだったんだね」 「そうですね、正直運が良すぎました」 「運も実力のうちさ。 とにかく君達は六千人以上の人間を救ったんだ。 そこは誇っていい」 「そうですね。 まだ戦いは終わっていませんが」 「ちょっとここまでの情報を先に報告してきてもいいかい?少し休憩という事にしないか?」 「はい、分かりました」 「ごめんね、ちょっと行ってくるよ」 菊岡は外に出て、情報を送信しつつどこかに連絡をとっているようだ。 陽乃はベッドに腰掛け、八幡の目を覗き込んだ。 「陽乃さん近いです」 「強い意思の宿った目をしているね」 「……そうですか?」 「うん、いい男になったね、比企谷君!」 陽乃は八幡の背中をパンと叩いた。 八幡は陽乃に認めてもらった自分を、誇らしく思ったのだった。

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やはり俺の幼なじみがいきなり転校してくるのは間違っている

八幡 アスナ

どちらの作品も二次創作大歓迎の作品でしょうか?聞いたことが有りませんが。 もし公式が二次創作歓迎ではないならばこの質問を削除し自分で探された方が良いと思います。 二次創作はファン全員が歓迎している物ではありません。 またクロスは二次創作読む人も嫌がる(地雷)の場合もあります。 そういう人が閲覧する場に出すわだしに相応しくありません。 またURLを貼ったらそういうアンチの人が嫌がらせメッセージを送る事も有り得ます。 二次創作の作品やサイト、同人誌のタイトルを知恵袋などに出す事を晒しと言う嫌がらせになります。 質問者さまは知らないで質問したと思いますが嫌がらせを増長させている事に気がついた方が良いです。 また二次創作にお薦めなどありません。 他人の萌えは自分の萎え、細かい設定や様々な事が出来る二次創作故に多種多様な作品が有り質問者さまの好きな傾向がCPだけでは回答者にはわかりません。 勿論細かく好みの傾向を書いても上記の理由から作品を紹介することはタブーです。 BAを選んだりせず質問を削除してご自分で探してください。 ピクシブならば自分がブクマした作品を同じくブクマしている方から探す事も出来ると思いますけど・・・.

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『俺ガイル』折本かおりがヒロインのおすすめSS・二次小説作品まとめ【随時更新】

八幡 アスナ

【朗報】俺ガイルのオーディオブックが1冊無料でもらえます みんな知ってる使ってる「Amazon」 Amazonでは、本を声で聴く「」というサービスもやっています。 知っていましたか? いや知らなかったって人、オーディブルのに登録すると、好きな本が1冊無料でもらえます。 安い本も高い本もどんな値段の本でも、無料でもらえます。 無料体験中に退会で料金は一切不要 無料体験期間中に「やっぱ退会したい…」そう思うかもしれません。 「お金ってかかるの…?」 いいえ、無料体験期間中に退会した場合、お金は一切かかりません。 また、無料体験中にもらったオーディオブックは、退会後も引き続き視聴可能です。 91 いろは「結衣先輩、やっはろーです」 結衣 「やっはろー…じゃなくて!」 いろは「どうしましたか?」 結衣 「今出会いがしらに何か聞こえた気がするんだけど…てゆーか、聞き間違い?うん、聞き間違い。 それしてる気がするんだよね~、たぶん。 だって、ありえない内容だったし」 いろは「はぁ。 vip2ch. 59 いろは「どうしたんですか?体調悪いんですか?保健室行きますか?」 結衣 「…ううん、大丈夫。 ちょっとびっくりしただけだから。 …で、話ってつまり、そーゆーこと?」 いろは「そうなんです。 ほんと困ってるんですよ~」 結衣 「こ、困ってるんだ…」 いろは「もちろん、前からずっとカッコいいなぁって思ってたんですけど。 40 いろは「でも結衣先輩って、よく一緒にいるじゃないですか」 結衣 「ま、まぁ、そうかなぁ?」 いろは「あんなに一緒にいたら、ふつうに好きになっちゃったりしないんですか?」 結衣 「え? そ、それは…まぁ、なんてゆーか」 いろは「あ、やっぱりライバルとか多い感じです?確かに、けっこういろんな女の人といる事多いし、狙ってる人とかたくさんいそうですよね~…もしかして本命の人とかもいるのかなぁ」 結衣 「ど、どうなんだろねー。 60 いろは「え?だって、そーゆーのって、やっぱり自分から行かないとダメじゃないですか?待ってても近付いてきてくれるわけじゃないですし」 結衣 「…うぅ、耳が痛い」 いろは「じゃあ、やっぱり結衣先輩も…?」 結衣 「え?いや、あたしは違…く、なくもないけど…」 いろは「…へぇ」 結衣 「あ、あたしの事はどうでもいいから!とにかく、いろはちゃんが、その、好きって事は分かったからさ。 それで、あたしはいったいどうしたらいいのかな?二人の間を取り持つとか、そーゆーのだったら、悪いけど…」 いろは「あ。 96 いろは「あ~、スッキリしました。 ありがとうございます、結衣先輩。 ほんと困ってたんですよ、こんな事話せる人全然いなくて」 結衣 「…そ、そうなんだぁ」 いろは「生徒会長の立場、振る舞いっていうんですか?あんまりこういう感じ出せない感じなんですよ。 その辺り、奉仕部の先輩方は事情が分かってる分、話しやすいとゆーか」 結衣 「…まぁ、いちおう頼られてるってこと、なのかな?」 いろは「はい、わたしすっごく信頼してますよー。 いつも色々仕事手伝ってもらって助かってますし」 結衣 「…だったら、最初から本人に言っちゃえばいいのに…」 いろは「それは、さすがに恥ずかしいとゆーか…あはは」 結衣 「…うーん。 正直、はじめは冗談かと思ってたんだけどなぁ。 でも、いろはちゃん、ほんとに好きなんだね。 ヒ」 いろは「ほんとカッコいいですよね。 90 いろは「…大丈夫ですか?結衣先輩。 今思いっきり頭ぶつけてましたけど」 結衣 「だ、だいじょうぶだいじょうぶ。 ちょー大丈夫だから。 あのさ、それより、確認したい事あるんだけど…」 いろは「はい?」 結衣 「今の全部、隼人くんの話だったの?」 いろは「…え?あたりまえじゃないですか」 結衣 「…わー、何言ってんだこいつって目で見てるー」 いろは「てゆーか、葉山先輩以上にカッコいい人、学校にいないじゃないですか。 頭も良いしスポーツも出来るし優しいしお金持ちだし、もう全部カッコ良すぎてヤバいですよ」 結衣 「だ、だよねー。 06 いろは「…あの、ほんとに大丈夫ですか?やっぱり保健室行った方が…」 結衣 「ううん、ほんと大丈夫だよ。 てゆーか、ある意味今大丈夫になったから。 もうこれ以上何が起きても全部受け止められるし」 いろは「…はぁ。 なら、いいんですけど」 結衣 「そっかぁ、隼人くんかぁ。 隼人くん確かにカッコいいよね~。 あこがれるよね~。 もう、最強って感じだよね~」 いろは「え?…あ、はい。 そうですね」 結衣 「やっぱり、あたしはいろはちゃんには、隼人くんみたいな人がいいと思うんだ~。 92 いろは「そーですよー。 たとえばの話ですけど、性格と行動がひねくれた挙句に三回転して、世の中全部斜めにしか見れない人とか、全然カッコ良くないですよ」 結衣 「あー、なんか見たことあるなぁ。 その、たとえばの人」 いろは「え?わたしは思い当たる人が全然いないんですけど」 結衣 「…そっかぁ」 いろは「んー、まー、でも、たとえば、普段は色々と悪口言いながらも最後は結局手伝ってくれたり、意外と情に厚かったり、けっこう責任感が強かったりする人は、まぁ、悪くはないですよね」 結衣 「…あれ?ちょっと」 いろは「けど、やっぱりわたしはカッコいい人が好きですね~。 40 いろは「というわけで、保健室に付き添って来たので遅れちゃいました」 八幡 「…お前、絶対いつか後ろから刺されるからな」 いろは「えー、じゃあそのときはせんぱいが守ってくださいよー」 八幡 「やだよ。 死にたくねぇし。 痛いの嫌だし」 いろは「…ほんと、せんぱいってカッコ良くないですねー」 八幡 「悪かったな。 葉山みたいな先輩じゃなくて」 いろは「でも、わたしはせんぱいがいいです」 八幡 「…勝手に言ってろ」 おわり 最近の投稿• カテゴリー• 633• 631• 619• 446• 408• 108• 144• 147• 174• 155• 189• 189• 2 アーカイブ• 128• 118• 242 メタ情報•

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